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もう1つ、時を再び動かす方法

  • 執筆者の写真: 北林陽児
    北林陽児
  • 6月24日
  • 読了時間: 3分

前回は、時を再び動かす方法として、再体験によるトラウマケアの話を紹介しつつ、他にも色んな方法があるけどね・・・と書きました。


今日は、トラウマケアの方法をもう1つ紹介しましょう。


世の中的にも割と良く知られているインナーチャイルドを癒すという方法です。


インナーチャイルドというのは過去の出来事で傷ついた過去の自分自身のことで、今も心の中で生きているその自分を癒すという考え方のトラウマケアです。


ここで、「今も心の中で生きている過去の自分」とは何のことかと言うと、完了処理に失敗して短期記憶に残ったままの情報のことを意味しています。


短期記憶に残ったままの情報には、その出来事の生々しい感情や思考や情景などが含まれるわけですが、その情報がイメージの世界で再構成されて、当時の自分の姿で現れるわけです。


ちょっと分かりにくいでしょうか?


「当時の生々しい感情や思考や情景の情報」というのは情報なわけですが、情報では認識しにくいので、自分の心が姿形に作り替えて見える形で表現してくれるわけですね。


その姿形というのは、多くの場合、その当時の自分自身の姿をしていているので、「インナーチャイルド」と呼ばれるわけです。


従って、その出来事が20歳とか30歳とかのことであれば、インナーチャイルドの姿はその年齢の自分の姿をしているわけで、チャイルドとは限らないわけですね。


さて、ここで、インナーチャイルドの正体は短期記憶の情報であれば、インナーチャイルドを癒すという方法も本質的には、再体験によるケアと同じということになります。


そりゃまあ、どちらもトラウマケアですから、本質的には同じなのです。


では、再体験とインナーチャイルドでは何が違うのでしょうか。


前者は「その時の自分自身になって再体験する」ので、まさに再体験するわけで、そこには一人の自分しかいません。


それに対して後者は、現在の自分として、過去の自分というもう1人の人物に出会って、その人物を癒すという形式をとるわけです。


つまり、イメージの世界において、現在の自分と過去の自分という二人の自分が存在しているわけです。


というイメージ上の形式が異なるわけではなく、他にも違いがあります。


前回の記事で再体験は精神的負担が重いと書きましたが、それに比べてインナーチャイルドは精神的が軽いという違いがあります。


再体験では当時の体験を自分目線で振り返りますが、インナーチャイルドでは現在の自分という第三者目線ですから、精神的負担は軽いわけですね。


で、その一方で、効果的には再体験の方が深いようです。


インナーチャイルドでいくらケアしても、自分目線での傷は若干残り続けてしまうようで、最終的には再体験も行うことによって、より深いレベルで解決が可能です。


これらの点を考慮すると、まず負担の軽いインナーチャイルドを行って、その後に再体験でより深く解決すると二段階で行うと非常に効果的です。


ただまあ、それは私のようなオタクの場合の話であって、通常の場合にはインナーチャイルドだけ行えば満足するのではないかという気がします。

 
 
 

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