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「心」の定義

定義することの難しさ


あなたは、「心とは何か?」と聞かれたとして、


答えることができますか?


あなたなりの答えでも、何かで勉強した答えでも結構です。


なかなか難しい問いではないでしょうか?


例えば、日本の国の法律や政策などで、心を取り扱うことは少ないのですが、


それは「心」というものが明確に定義することができないため、


法律の議論にそぐわないからとされています。



定義が難しいのは何故かというと・・・


心は完全に主観的な存在だからですね。


主観を生み出す主観的存在と言っても良いでしょう。


キングオブ主観というわけです。


客観的にはとらえることができないものであるから、


万人が一致して納得できる定義をすることができないわけです。


ただ、コレ!と言って万人が合意した定義はないのですが、


その代わり、様々な人が定義した様々な定義が乱立しています。



認知心理学の定義では・・・


心理学のひとつの分野に、認知心理学というものがあります。


認知心理学は、コンピューターが発明されて以降に、


コンピューターの仕組みと人間の心とを対比することで、


人間の心を理解しようという学問領域です。


認知心理学による心の定義は、


「人間は、情報を五感でインプットして、情報処理して、筋肉でアウトプットする。心とは、その情報処理を担当する部分である」


としています。



心とは、人が行う情報処理の仕組みである。


これはかなり客観性が高いし、抽象性も高くて、かなりの部分の人々が納得できるのでは・・・と思っています。


この定義であれば、人間的な感情も、理論的な思考も、動物的な本能も、全てを網羅することができます。


また、記憶や知識のように心の中に蓄積することも、心の機能として含むことができます。


この定義に基づくと、


メンタルヘルスとは何か? 心理療法とは何か? ストレスは何か?


と言ったような、より広がりのある問題に回答することが可能になってきます。


ただ、問題点を挙げるならば、


人間が持っている、五感以外のインプット方法と筋肉以外のアウトプット方法が網羅されていない点です。


まあ、学術的にはそのような方法は存在自体が認められていないので、構わないということでしょうね。

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