今日は、本を読みましたので、紹介させていただきます。
須田賢太『メンタルヘルス大国アメリカで実証された心がモヤらない練習』
この本はとても読みやすく分かりやすい点が非常に良いと思います。
メンタルヘルス系の本についていつも思うのですが、簡単で分かりやすことが重要で、難しい本は選ばない方が良いです。
この本が分かりやすい理由は、全部30個のスキルを紹介しているのですが、その一つ一つに4コマ漫画がついているんですね。
OLをしている羊の女の子が、日々の生活の中での心の揺れ動きを、メンタルスキルをつかって、コントロールしていくというような4コマ漫画です。
私も心理療法家なのですが、こういう4コマ漫画を読むと、改めて、女性ってこういうことを悩んでいるんだな・・・と改めて勉強になります。
さて、肝心の30個のスキルですが、弁証法的行動療法(DBT)という、なんか難しい名前の心理療法を紹介しています。
大学などで研究されている心理療法は、大学教授が名前を付けるので、どうしても難しい名前になりがちですね。
特に「行動療法」という流派は、科学性とエビデンスを重要視するので、そういう難しい名前になってしまいますね。
行動療法というのは、その名の通りで、具体的な物理的な行動を通して、心の問題を解決しようとするものです。
例えば、この本の中では、
「『これはこれで良かった』と自分に言い聞かせる」とか、
「相手が攻撃してきたら『心の声を無限リピート』する」とか
「『ごめん』を『ありがとう』に変換する」など・・・が紹介されています。
このように、するべきことが明確で具体的なので、自分ひとりで簡単に実行することが行動療法の優れた点ですね。
ただ、一方で、習慣的に身に着けてそれなりの期間で実践することで効果が出てくると思うのですが、それが難しいのかな・・・という気がします。
ですから、この本で紹介されているスキルの活用方法は、紹介されている30個のスキルのうち全てを使おうとしないことだと思います。
一番面白いやってみたいと感じる1つか2つのスキルに絞って実行するのが良いでしょう。
その他のスキルについては、そういう方法があるんだな・・・と思っておけば、いつか役に立つときが来ると思います。
また、「こういう時はこういう行動をしましょう・・・」という感じの行動療法的スキルを紹介している本は非常に沢山あります。
それらは、少々の違いがあっても、根本的には同じことを言っています。
ですから、3冊とか5冊とか読んでしまえば、心の仕組みが見えてきます。
自分なりに心の仕組みを理解する、というのが根本的なセルフケアになるというのは、心理に関わる人々の一致する見解なのではないかと思います。
では、今日はこのあたりで・・・
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