今日は、愛の自己暗示について詳しく説明します。
暗示文の内容が「愛している」という暗示文なのですが、その文章内容よりも重要なのは、その他のセッティングです。
具体的には、
ベッドで横になってアームに鏡を取り付けて、その鏡の中の自分に向かって暗示文を繰り返していきます。(アームというのは下の写真のような物のことです。)
この暗示スキルは、暗示が効果的に入る要素をいくつか組み合わせています。
まず、暗示を効果的に入れるためには、体の力を抜いてリラックスすると効果的です。
人間は、体を通して外界とのつながりを持っていますから、逆に体の力を抜いてリラックスすると外界とのつながりが薄くなってゆき、心の世界へと向き合えるようになります。
そういう状態をトランス状態とか変性意識状態と言ったりもします。
そこで、ベッドに横になってリラックスできる体勢を確保します。そのうえで、意識的に体の力を抜いていってリラックスさせていくと、意識がトロンとぼんやりしてきてきます。
意識が内的世界に向かえば、内的世界へ語り掛ける暗示文がよく入っていきます。
この時、体の力を抜く方法として、1:2の呼吸法や自律訓練法を組み合わせると、効果的です。
つまり、ベッドに横になって、アームにつけた鏡が、顔の正面にある体勢を作ったうえで、呼吸法や自律訓練法などで深いリラックス状態を作るわけですね。
そして、そのうえで、鏡の中の自分自身に対して「愛しています」という暗示文をひたすら繰り返してゆきます。
そうすると、「愛している」という言葉が心の奥まで届いて、心の癒しが発生します。
ただし、心の奥での癒しなので、意識の表層部分で癒しの実感を持てるかどうかという問題があります。
心の奥深くで起きていることと言うのは、意識レベルではなかなか気づきにくい物です。
ただ、想定される現象としては、
意識が遠のいて眠くなるとか、わけもなく涙が溢れ出るとか、視覚の焦点を合わせられなくなるとか、目が勝手に閉じてしまうなどが起きるかもしれません。
そういう現象が起きたら、暗示文が心の奥にまで届いた証拠と考えてよいでしょう。
特に、涙が出るというのは、心の浄化が起きていると考えられます。
さて、それで一体いつまで唱え続けるのか、ということですが、ずっと続けていくとある時点で、もう嫌だなと感じたり、これ以上唱えられない、あるいはもう満足などと感じる状態に到達します。
そういう風になったら、それ以上無理する必要はありませんから、やめれば結構です。
これは別に修行ではありません。
自分自身に愛を伝えることが目的ですから、苦しめてしまっては本末転倒です。
やってみたいと思うならばやればいいし、嫌なら止めればいいというだけですね。
これは心理療法全般に言える基本的なスタンスと言ってよいと思います。
今日は、結構強力なスキルを紹介してしまいましたね。
まあ、ネタはまだまだ沢山あるので、興味のある方はまた読んでくださいね。
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