怒りを、体の中で感じてみる
- 北林陽児
- 3 日前
- 読了時間: 3分
昨日は、怒りやイライラの本当の原因は過去の出来事であり、怒りの裏側には悲しみが隠れていたりするということを書きました。
今日は、そのような怒りやイライラとは何なのかを書いてみましょう。
では、あなたがイライラや怒りを抱えている時、自分の体の中はどうなっているか、思い出すことはできるでしょうか?
おそらく、頭が熱いとか、爆発しそうとか、胸が締め付けられるとか、肩に力が入っているとか、そういうような何らかの体の感覚が感じられるはずです。
実は、その体の感覚こそ、怒りの正体です。
気持ちとか感情というものは、目には見えないと言われますが、体の感覚として物理的に感じることができます。
人間が怒りを覚える仕組みの核心部分にはこの「体の感覚」があります。
怒りの発生の流れは次のようになっています。
何らかの出来事が起きる
↓
出来事をトリガーとして、体の感覚が発生する
↓
怒りの感情や思考や行動が起きる
ここで、この出来事と体の感覚とは、つよく結びついています。
その出来事が起きると、自分の意志とは無関係に、その感覚が起きてしまいます。
では、ここで、この体の感覚が起きなくなればどうなるでしょうか?
同じ出来事が起きる
↓
何も起きない
↓
何もしない
となります。シンプルですね笑
シンプル故にこれは劇的な変化でもあります。
例えば、その出来事を誰か特定の人物が起こしていたとします。
従来であれば、その人に対して怒ったりイライラして、「あの人は悪い人だ」と考えるでしょう。
しかし、その体の感覚がなくなれば、「あの人は悪い人だ」と考えることもありません。
この瞬間、その人は、悪人から普通の人へと変化を遂げることとなります。
このような変化は良く起きることで、長年に渡って「悪い人」に見えていた人が、実はニコニコ笑っていたというようなことが起きてきます。
その人物が、家族とか上司のような重要な人物であった場合、人生に与える影響は大きいかもしれませんね。
ところで、ここでその人物自身は何かをしたでしょうか?何か努力したでしょうか?
その人物は何もしていなくて、むしろ変化したのはあなた、あなたの心が変化しただけで、「悪い人」は「普通の人」へと変化を遂げるのです。
実際のところ、現実的、物理的、客観的に「悪い」とか「良い」なんて言うことは存在していなくて、自分の主観がそのように見ているだけ、見えているだけ、見せられているだけなんですよね。
そのような変化を起こすために必要なのは、相手を責めたり、説得したりして、相手を変えるということではありません。
多くの人が経験済のことと思いますが、相手を変える試みが成功することは、ほとんどの場合失敗しているのではないでしょうか?
そうではなくて、自分の心を変える、より具体的には、体の中で発生する感覚を変更すれば良いのです。
同じ出来事、同じ人物に出会ったとしても、同じ体の感覚が生じないようにすれば良いのです。
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