トラウマケアで、腰痛を緩和する
- 北林陽児

- 9月9日
- 読了時間: 3分
更新日:9月13日
前回に引き続いて、腰痛緩和の話ですね。
皆さんは、初めて腰痛になった時のことは、覚えているでしょうか?
私自身は、小学6年生の時のバスケットボール部での練習中のことでした。
紅白戦の途中で激痛に襲われたのですが、暴力コーチが怖くて走り続けているうちに、歩くのも困難になって、そのコーチに止められました。
その後、一人だけ着替えて早く帰ったのですが、10分の道のりを歩くのが本当に困難で5歩歩いては休むの繰り返しで、家まで辿り着きました。
5,6人は大人がいたと思うのですが、誰も送ってくれなかったことも衝撃的で、鮮明に覚えています。
読者の皆さんの中にも、初めて腰痛になった時のことを覚えている人は多いのではないでしょうか。
さて、ここで、「鮮明に覚えている」と書きましたね。
心理療法の文脈で、「ネガティブな出来事を鮮明に覚えている」という場合、これはトラウマ可能性を示唆しているわけです。
そして、初めて腰痛になった時の出来事がトラウマになっているとするならば、その後の人生における腰痛は、全てトラウマのフラッシュバックによるものであるということになります。
と、考えたうえで、その後の人生において腰痛になった時のことを思い出すと、高校生の時の学園祭の準備で徹夜したときと、大学生の時に20人くらいの旅行の幹事をした時のことを思い出しました。
小6、高校生、大学生の3回の腰痛を思い出すと、「やりたいという気持ちと義務感の両方によって、頑張りすぎた」という共通点がありました。
この共通点は何かというと、フラッシュバックを起こすトリガーとして機能しているわけですね。
もちろん、このトリガーは、バスケ自体は好きだが、コーチから暴力を受けながら頑張っていたことと関係があるわけです。
このように、身体的な痛みが、トラウマによって発生するということはあり得るのか?と言えば、別に珍しくない、良くあることです。
私の場合には、痛くて辛い思いをしながらも止められるまで走った上に、自分1人で歩いて帰ったわけで、その間には苦痛をそうとう我慢というか、抑圧していたわけです。
辛い気持ちを抑圧することによって生じるのがトラウマですから、発生は当然と言ってよいでしょう。
もちろん自分以外のセッションにおいても、様々な痛みをトラウマケアで解消したこともあります。
さて、と言うことで、今日のテーマである、腰痛緩和の第2段階は、「トラウマケア」ということになるわけですね。
先ほども書いたように、トラウマというものは苦痛を抑圧することによって生じるものです。
ということは、トラウマをケアするためには、その逆を行うということになります。
つまり、抑圧してしまった苦痛を解放して、受容するということです。
それも、現在の腰痛に対して感じている苦痛ではなくて、当時感じた苦痛、当時抑圧した苦痛を、思い出して、解放して、受容するという一連のプロセスです。
トラウマには様々な症状をもたらすものがあるのですが、腰痛という身体症状だからといってケアの方法に違いは特にありません。
他の様々な症状と同様の手順でトラウマケアをします。
すると、当時感じていた苦痛は心の中から消えて、フラッシュバックによる痛みは消えることとなります。
私の場合には、この第2段階による緩和が、全体の3割くらいだったんじゃないかなと思います。
第1段階で2割、第2段階で3割ですから、ここまでで半分程度には軽減されたというイメージでしょうかね。


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