あなたのイライラや怒りの正体は?
- 北林陽児
- 2 日前
- 読了時間: 3分
私がセッションをしている中で、よく相談を受けることの1つとしては、イライラとか怒りの感情の問題があります。
多くの場合、相談内容としては、現在の生活の中で関わる人々に対する怒りで、家族や同僚に対する苛立ちをお話になります。
しかし、そこからよくよく話を深く聞いていくと、話が過去のこと、10年も20年も前の話へと遡っていくことがあります。
どうして、そのように過去へと話が遡っていくかというと、本当のイライラとか怒りの原因は、現在的な問題ではなく、その過去にあるからです。
そのような場合には、過去において何かの問題があって、その時にイライラとか怒りを抱え込んでいます。
そして、現在の何かの出来事をキッカケにして、その長年抱え込んできたイライラとか怒りを思い出しているというのが、現在の問題なのです。
現在の現実における嫌な出来事というのは、キッカケにすぎません。
従って、イライラとか怒りの問題を解決するためには、現在的な出来事にアプローチするのではなく、過去の出来事のときに抱え込んだ気持ちを解決してしまうことが効果的で、きちと解決してしまえば、以後イライラや怒りは生じない状態になります。
では、そのような「過去の出来事」とは具体的にはどんなことなのでしょうか?
そこで、非常に良くあるのが、母親との関係性です。(それだけではありませんが。)
母親との関係の中で、何かの出来事があってイライラや怒りを抱え込んでいるという女性がとても多くいらっしゃいます。
ここで、「イライラや怒り」という話をしているのですが、そこからさらに気持ちを深めていくと、その奥には実は「悲しみ」のような気持ちがあるようです。
お母さんが話を聞いてくれなかった、分かってくれなかった、尊重してくれなかった、嫌なことを強制されていたというような出来事があったり、常態的にそうだったということについて、悲しい気持ちを持っていたということです。
以前、タレントの誰かが、「女が怒っているならば、それは本当は悲しんでいる。女は悲しいのに泣くことができないときに、怒るのだ」という内容のことを話していました。
この話を聞いたときに、すごく納得した記憶があります。
悲しい気持ちが、怒りに転化していくということは良く起きているのではないでしょうか。
私たちは、とかく現在的な問題に惑わされて、その解決を目指してもがくものです。
しかし、その裏側には感情があって、その感情の裏には別の感情があったりします。
そのようにして、自分の本当の気持ちを紐解いていくことによって、イライラとか怒りのような感情から解放されることとなります。
そして、そうなった時には、現在において同じ出来事や場面や人に出会ったとしても、もはやイライラや怒りは、そのカケラも感じないという状態になるのです。
タレントの人が言うように「悲しいのに泣けないときに怒る」のであれば、逆に泣いてしまえば、悲しみも怒りも消えていくとは思いませんか?
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